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ケリー・ボーガー (Kelley Borger)について

私とジェイソンには結婚するまで5年近くもの恋愛期間があり、その間、私はウィスコンシン大学マジソン校で美術史の学士をとり、また、勉強を兼ねてフランスやイタリアを旅しました。

私たちは互いの家族の親睦を深めるため、時間のある限り一緒に過ごすように努力しました。そしてその結果、ボーガー家にとってフライフィッシングが生活の中での中心事になっていることがすぐに理解できました。
何の話しをしていても、結局フライフィッシングの話になってしまうのです。イギリスの気むずかしい荒野への旅、美しさ輝くニュージーランドの風景を再び訪れたいなどと、旅の回想をしていても、 なぜだかフライフィッシングが話の中におりまぜられてしまうのです。私というフライフィッシングをしたことの無い者にとって、これらは少々理解しがたいものでした。

興味があったにもかかわらず、私がフライロッドで最初の魚を釣り上げるまでに数年が要しました。その頃は大学での勉学が私の生活の中心だったからです。
既に、美術の美しさからアウトドアーの自然の美しさに至るまでを生きる喜びとして感じていた私が、フライフィッシングの芸術やクラフトに惹かれて行ったのは当然の事でした。 そしてフライフィッシングは、私たちを数ある地球上のもっとも美しい場所へといざなって行ってくれるのです。
フライフィッシングという芸術をマスターしたいという私の気持ちは、銀鱗輝くバハマのボーンフィッシュ釣りから輝き美しいアラスカのSockeye Salmon(紅鮭*)釣りに至るまで、それぞれの経験と共に成長して行きました。

その頃、私のフライフィッシングの知識を飛躍的に広げるプロジェクトも手掛けたのです。ジェイソンは私と初めて出会った頃から、彼の初めての著書『Jason Borger's Nature of Fly Casting - a modular approach』を執筆していました。 その本の出版日が近づいていた頃、私はジェイソンにその本の編集をしてくれないかと頼まれたのです。私はまさにその適任者だったのです。フライフィッシングを一度もしたことのない私にとって、全てを新鮮な初心者の目で見ることが出来たのです。 ジェイソンは、この本を初心者からエキスパートレベルの全ての人たちにとって解り易い物にしたかったのです。

本の編集の過程で、私自身、理解出来るなんて思ってもいなかったフライフィッシングの奥深さを知るに至ったのです。すでに大学で毎日のように勉強をしていた私に、この時から新たにフライフィッシングが勉強科目として加わったわけです。

私はジェイソンというエキスパートからフライフィッシングを直接学んだり、容易には理解出来ない技術の指導を受けたりすることが出来るたぐい稀な環境にいました。 私の義理の父であるゲーリー・ボーガーが言っています。『練習は完璧を作り出すが、不完全な練習はただ不完全を生み出すだけだ。』フライフィッシングは正にそれの典型なのです。私の場合、 フライロッドを手にする以前に数多くのフライフィッシングの技術や理論を学ぶ事ができ、それが、フライフィッシングをする時に大いに役立つ事になったのです。

ケリー・ボーガー (Kelley Borger)

訳 石川美代子

*Sockeye Salmon: 紅鮭、湖沼型をヒメマスと呼ぶ




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