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 〜 初めての出会い 〜 

ケリー・ボーガー (Kelley Borger)について

私とジェイソンが初めて出会ったのは、故郷の町ウィスコンシン州のワーソー (Wausau)でした。

彼はカリフォル二アのロサンゼルスで、5年間映画の仕事をした後、丁度ワーソー (Wausau)に戻ったばかりでした。

映画の仕事は楽しかったようですが、プロのフライフィッシャーとしての人生を追い求める事への強い情熱を捨て去る事が出来なかったようです。
故郷に戻ったことで彼のその情熱はさらに熱くなり、父のゲーリーと再び仕事を始める事へと駆り立てたのです。

きっと運命だったのです。それは、私達の出会いに叉と無いチャンスを与えてくれたのですから。

私が高校を卒業して、地元のカフェでパートタイムで働いているときでした。 彼は幾つかの雑誌に記事を書いていましたし、彼自身の最初の本の制作にも取り掛かっていたので、頻繁にカフェに来て原稿を書いていました。
そして運命の夜、私が試験の為にそのカフェで勉強していると、そこへジェイソンが原稿を書くためにやって来たのです。

二人は間違いなく、お互いを意識した事には疑いはありませんでした。
私はノースフェイスの登山用ジャケットを着て、かなり履き古したハイキングブーツを履いていました。

そんな私に彼は目を向け、私をアウトドアが大好きな女性だと連想させたようです。
それは本当の事でしたが、まだフライフィッシングの経験はありませんでした。
私がアウトドアを楽しむようになったのは、バックパックを背負ってキャンプに出かけたり、馬やマウンテンバイクに乗るのが始まりでした。
私にとって自然の中で過ごす事や、地球の素晴らしさを体験する事は、最も充実感に浸れるひと時でした。

五大湖最大のスペリオル湖の湖畔の岩に座って、めったに見ることが出来ないオーロラが繰り広げるショーを見たり、空に輝く数え切れない星に畏敬の念を抱きながら、 色々な事を思い巡らす時の楽しみと言ったら、とても口で言い表す事が出来ません。
アメリカ中西部の松林の中での鼻をくすぐる大地の香りを初め、車で何時間走っても果てしなく続く大平原にいっぱい生息するセージやスイートグラスが放つ強い香りに至るまで、自然の作り出すわずかな息吹を感じる事に夢中になったものです。
ほのかに匂うセージの香りでさえ、私をモンタナで過ごしたあの時間へと一瞬にして引き戻してしまうのです。

私達はモンタナでサファイアの採掘場や、感動的な風景が続く国立公園で数え切れない経験をしました。

実際、私は少女時代から毎年夏にはモンタナを訪れていました。
私の両親、ブルースとメアリーがハネムーンで36年前にこの地を訪れて以来、この美しいモンタナを家族でやって来るのが我が家の習慣となったのです。
私の家族が訪れたアメリカの場所の中で、モンタナは私の家族にとって特別な場所と なっていました。

モンタナは、ジェイソンと彼の家族にとっても同じような場所なのです。 彼らも毎年モンタナを訪れていました。

しかし、彼らの第一の目的は広大なビッグホーンリバー、そしてデュ・ピューやアーム ストロングの美しいスプリングクリークの流れの中でフライフィッシングをする事だったのです。
ジェイソンとの会話の中でいつも中心となるのは、モンタナの多様な美しさを愛するという共通の話題でした。

そんな中で二人が同じキャンプ場や公園、そして川などいくつもの場所を何年もの間別々に訪れていた事を知ったのです。
私達が歩いていた道で、お互いすれ違っていたかも知れないのです、何故なら私達両家族が毎年同じ頃にモンタナを訪れていたのですから。

私とジェイソンの間では、色々な事が実を結び始めていました。
まず、自然に対する深い敬意の気持ちを分かち合えた事、モンタナが二人の愛する場所だった事、そして私達が本当にお互いを理解したいと望んでいた事でした。
これは、これからの探究へのながーい道のりのほんの始まりでした。

ケリー・ボーガー (Kelley Borger)

訳 石川美代子




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