フライフィッシングのAFO
 フライフィッシングトップ    完成品フライショップ    フライフィッシング入門  
 アメリカのフライフィッシング事情    本サイトと運営者について  

ニューズ&コラム ニューズ&コラム
最新トピックス

メーカーに質問!

最新ロッド・新製品レポート

ジェイソン・ボーガー
のフライフィッシングテク


ケリーボーガー
ワイオミングから
風にのせて


アレックスの知ったかぶり

ボブ爺さんの独り言

黒須 雪子
川のせせらぎを辿って


黒須 幹
ウェットフライ極める!?


女性フライフィッシャー特集

寄せられた記事

フライフィッシャーの輪

フライフィッシング
のティップス&トリックス


ライター紹介ページ

フライフィッシングリンク集



オリジナルフライの製品化サポート



ジェイソン・ボーガーのFFテク

 〜 フライデリバリー 第一部 〜 《下流方向編》

ジェイソン・ボーガー (Jason Borger)について

最初のこの一部では、下流方向へのフライの流し方の基本的アプローチを検証したいと 思います。

「下流方向」の定義は、対岸に向いて川岸に立つアングラーの正面線(川の流れを真っ直ぐに横切る線)から流れに対して平行の最下流方向までの90°の範囲とします。この範囲内でのフライの動きは、アングラー自身から遠ざかっていくものになります。 フライフィッシャーにとって一番の敵、特に水の流れに関して言えば「ドラッグ」でしょう。この「ドラッグ」を回避する方法として、私の父、ゲーリー・ボーガーは「ラインにかかる全ての流れの影響がドラッグの原因となる。ミラーイメージを意識したラインメンディングがなされるべきだ。」と言っています。例えば、流れがラインを左方向へカーブを作りながら引 っ張る場合、メンディングによって、右側に同様のカーブを作ります。中心線を鏡として反対側に同様の弧を映し出すのです。従って、下流方向への釣りでは、上流方向へメンディングする事を多用します。

ドラッグに対抗する際、反射的にメンディングをするよりも、事前予想的にすることを考えるべきです。キャストする以前、若しくは最低でもメンディングを行う以前に、流れの状況及びフライのドリフトを把握しておくことにより、必要とされるメンディングの全体像を掴む事が来ます。私はこれを「メンディング思考」と呼びます。

今回紹介する4つのメンディングテクニックのうち、3つは空中で行う(キャスト後でラインが着水する前)メンディングで、「リーチメンド(左・右)」、「パラシュートメンド」、「リーチド パラシュートメンド」と呼ばれています。4つ目のテクニック、「ハンプメンド」は空中でも水面上でも使えます。

最初に、左右の「リーチメンド」の方法を説明しましょう。(ダグ・スウィッシャーとカール・リ チャーズが1975年に書いた「フライフィッシングストラトジー」の中で最初にリーチキャストが説明されました。)
右方向のリーチメンドを行うには、オーバーヘッドキャストを行い、すぐに腕を右方向へ伸ばし(若しくは自然にロッドティップが右方向へ倒れるようにします。)、水平になるところで止めます。ラインは右方向へ着水します。では次に、オーバーヘッドキャスト後に左方向へロッドを倒します。これでラインは左方向へ着水します。
左右どちらの方向にもかかわらず、リーチする(腕を伸ばす)時には、出来るだけその動 きをスムースに行う事を心がけてください。一つ覚えておくべき事は、フライは多少手前に引き戻されるという事です。これを回避するには、リーチしながらラインを送り出すキャストをする必要があります。キャスト時にラインを送り出すか、出さないか、そしてどの程度リーチをするか?これはその釣り場であなたが何をしようとしているかによって変わってきます。あなた自身が試行錯誤しながら実践で身に付けていく必要があります。

この二つのリーチには数多くの応用法があり、下流方向へフライを流す釣りでは、スピードの異なる流れをまたいで釣る時に特に有効です。例えば、川の上流に向かって右側に立ち、流芯の速い流れをまたぎ、反対岸のバンク(淵)の緩やかな流れの中にメイフライのダンをキャストしたいとします。目的のポイントに向かい真っ直ぐにキャストして、反射的にメンディングをするよりも、前もって流れがラインにどのように作用するかを予想するべきです。この場合、自分に近い部分のラインが一番速く下流方向へ引っ張られ、順に、ラインの端の部分、リーダー、そしてフライと引かれて行くでしょう。最初は、フライがラインに引かれるまでは、ゆっくりと流れているでしょう。しかし、すぐにモーターボートのようにV字型のウェイク(波)を作り、猛スピードで引っ張られて行く事でしょう。
この問題を回避するためには、目標に向いキャストをし、空中でラインが伸びて行く時に右方向(この場合上流方向)へリーチしながら同時にラインをシュート(送り出す)します。
フライは目標の上流に着水し、ラインはダウン・アンド・クロス状態になります。ラインが下流へと流れて行くスピードと一緒にロッドティップも同様に下流方向へ(この場合、右から 左方向へ)動かします。この動作はとても重要で、私は時にはラインの動きよりも少し早 めにロッドティップを動かすように心掛けており、ドラッグ回避のためのプラスアルファーの余裕を作るようにしています。

左右のリーチの説明が終わったところで、次は上方向のリーチです。このメンディングテクニックを多用するのは、自分がポジションするところから真っ直ぐ下流へフライをデリバーする(届ける)時です。フォーワードキャストが停止した後、ゆっくり、そして滑らかに上後方へリーチします。(まるでバックキャストの前半のような動作、ただし、非常にゆっくりと行います。)この上方向のリーチは「パラシュートメンド」と呼ばれています。ロッドティップからラインが垂れ下がり、そのラインの先にフライがぶら下がり、水面で踊っている様子から、このような名前が付いたのでしょう。フライを魚へとデリバーするには、フライが 魚のフィーディングレーン(補食ゾーン)の真上にある事を最初に確認します。そしてロッドティップを降ろしていきます。フライは魚に向かって真っ直ぐ流れていきます。ラインの長さや、どの程度のコントロールを保持したいかにもよりますが、ロッドティップの降ろし方は、素早く滑らかに一気に引き下げるか、または、流れがラインを運ぶのと同じスピードで降ろしていくかの二通りがあります。もし魚がフライをバイトしなかった場合は、フライをそのまま流し、じゅうぶんに魚から遠ざかった後、魚を迂回するようにピックアップし、再度キャストをして同様の動作を繰り返します。

一度慣れてしまえば、ほとんど、もしくは全てのメンディングを空中で行えるようになります。これによってフライが沈んでしまったり、漂流物を引っ掛けてしまったりする事が驚くほど減ることでしょう。

このテクニックの素晴らしいところは、寸分の狂いもない正確なキャストとフライデリバリーが出来るフライキャスターでなくても良いという事です。フライ、リーダー、ラインが魚の上流部にあり、流れに正確に合わせる事が出来れば、完璧に近いフィーディングレーンに乗せてフライを魚まで送り届ける事が出来ます。唯一つ、このメンディングテクニックの問題点はその基本的な性質にあります。それは自身を魚の直上流にポジションニングしなければならないという事です。状況によっては、直上流にポジショニング出来ない場合もあります。または、魚をスプークさせてしまう事(驚かせてしまう事)もあります。ただし、 幸運な事に回避法があります。

左右のリーチとパラシュートリーチをコンビネーションで同時に行います。これを「リーチド パラシュートメンド」と言います。魚に対して斜めにポジショニングでき、同時に魚に対して真っ直ぐ下流方向にフライをデリバーできるというこのテクニックは、難しい流れでの最適 な方法だと言えるでしょう。そして、頭を悩ませるマイクロドラッグやリーダーセンシティブ (リーダーシャイ)な魚に対してその威力を発揮します。

私が最後に説明したいメンディングテクニックは「ハンプメンドと言い、カーブメンド(カーブキャストではない)を垂直方法に行うものです。オーバーヘッドキャストをした後、素早くロッドティップを上下に動かし、ラインをガイドを通して送り出します。この動作が「ハンプ(こぶ)」をラインに形成させ、水面にドラッグ回避のためのスラックラインを作り上げていきます。この時重要なのが、ロッドとそれを持つ腕全体を挙上させ前方へ伸ばしておく事です。 これにより、ロッドティップから水面までのラインをより多く空中に置く事で、より形の良いハンプを作る事が出来、このテクニックを容易にする事が出来ます。ハンプメンドは流れの複雑な場所で特に威力を発揮します。例えば流芯にかなり早い流れがあり、その向こ う側にフライをデリバーしたい場合、速い流れの中にハンプメンドでラインを送り込む事に よって、ドラッグを回避する事が出来ます。実際に流れに立ち、数分練習する事により、 驚く程容易にハンプの作り方を習得する事が出来るでしょう。そして、混合する流れをまたいでのキャストでこのメンディングは、かなり長いドラッグフリーのドリフトを実現してくれ るはずです。ハンプメンドに左右のリーチを加える事も出来ます。状況に合わせていろい ろなコンビネーションでドラッグ回避に取り組むべきです。私はこのハンプメンドを直下流方向へのメンディングとしても使います。沢山の小さなハンプを作り出す事により、かなり長い時間、ドラッグフリーのドリフトを可能にし、魚がバイトする可能性を上げてくれます。

メンディングが出来る事はとても素晴らしい事ですが、リーダーデザインも重要な位置を占めます。単純でドラッグに対抗出来るモノフィラメントのリーダーで、十分キャストできるリーダーのデザインは、5ウェイトライン用では、4フィートの0.020"、1フィートの0.013"、 1フィートの0.010"(1X)、2フィートの0.007"(4X)、2フィートの0.006"(5X)となります。このリーダーデザインの基本は私の父、ゲーリー・ボーガーのユニボディーデザインであり、 ジョージ・ハーヴィーのヌードル・リーダーが基になっています。これは混合のリーダーシステムです。全体で10フィートのシステムの内、2フィートの4Xが柱となりキャスティングにおいてフライをコントロールします。

下流方向の釣りの基本は決して複雑なものではありません。私がいつも言うように、「それらをマスターするのは困難ではないが、マスターする事により困難と対峙する事が出来る。」のです。時間をかけて練習をするべきです。そしてその練習から学び取る事で、 あなたをより完成されたフライフィッシャーに育ててくれる事でしょう。

ジェイソン・ボーガー (Jason Borger)

(訳 アレックス前田)




最新のコラム:
〜 「ショットガン」テクニック 〜

過去のコラム:
〜 フライデリバリー 第二部 《上流方向編》 〜
〜 フライデリバリー 第一部 《下流方向編》 〜

完成品フライショップトップ | フライフィッシングトップ                      SEOとSEMはACE